日本書字文化協会は、公共性高く理想を掲げ、文字文化の伝承や発展の為に貢献する団体です。

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月刊書字文化

月刊書字文化



〜日本書字文化協会機関紙No47〜
平成29年  8月号


一般社団法人日本書字文化協会機関誌
代表理事・会長 大平恵理
〒164-0001 中野区中野2-13-26  第一岡ビル3階
電話03−6304−8212 FAX03−6304−8213
Eメール info@syobunkyo.org



主な記事


◆復活!東・西・南・北 いつもスクラム九州四人組


◆幼児も毛筆書き習得を…北山幼稚園プロジェクト


◆会員総会・中央審査会を9/23中野で開催


◆第6回総合大会優秀作品展示・交流会を11/5浅草で開催


◆コラム「こころ」「きのう今日あす」「こ・こ・だ・けの話」




学生展、硬筆コンは9/15(金)締め切り


第6回書写書道総合大会は前回同様に「平成29年度ひらがな・かきかたコンクール」「同全国学生書写書道展」「同全国硬筆コンクール」で構成されます。後ろの2コンクール応募締め切りは、いずれも夏休み明けの9月15日必着です。学生展は席書と公募の部があり、決勝大会は各地区大会として分散して行い、作品を一堂に集めて厳正審査します。地区大会は7月22日(土)〜9月3日(日)に行っていただきます。



復活!!「東・西・南・北」


この月刊書字文化を会員の皆様の機関紙としてお使いいただくため、各団体からのお知らせを積極的に掲載していきます。催し等をどんどん投稿ください。東・西・南・北を再開します。600字前後。写真添付も可能です。 編集長に渡邉啓子が7/1付けで就任しました。問い合わせは渡邉までお願いします。



いつもスクラム九州四人組


福岡市 一水 ちさ子(福岡一水教室主宰)

眠い…始発の地下鉄で博多駅へ。松本先生、田ア先生は大きな荷物を持って待っています。「おはよう。まずは朝食とお昼の弁当を買おう」。
大平先生を待ち、JRで長崎まで。大平先生は、福岡での講習会を終え、今回初めて長崎の講習会です。私たちも昨日から続きで参加です。
車中は若い女子会のようなにぎやかさです。それぞれの教室の困りごと、家庭のこと、笑って食べて涙を流して、もう話はつきません。
長崎では福田先生が会場を開いて待っています。先生も昨日の講習会を受け、トンボ帰りです。机を出して準備をしていると生徒が見え、講習会が始まりました。大平先生は前日からの疲れも見せず、淡々と進められます。頭が、自然に下がります。
今回の感動は、筆を一度しか持ったことのない小学生です。はじめの一枚は頑張ってるねー。
しかし、二時間後の仕上がりには、私たちもうなりました。驚きです。
水の文字が半紙から飛び出すような動きと力強さを持ち、本当に素晴らしい!先生の指導はもちろんですが、子供の素直な表現と未知数の力は、講習会のたびに味わう新鮮さです。講習会のありがたさを痛感します。
大平先生を見送り、四人で反省やこれからの目標つくりの話し合いです。普段は各教室の指導を行い、行事の時は四人スクラムを組んで頑張っています。さあ、次は席書を終えて、9月の中央審査会へと2泊3日の旅に決まりました。私たち四人は学んで、笑って、いつも一緒です。


月刊書字文化


月刊書字文化


7月に入って、書文協本部の大片付けをしました。広いお教室も狭い事務所も段ボール箱の山なのです。今は通販の 時代ですから文具やペーパー類はどれも箱で宅配されます。そこへ各地のお教室から届く検定・ライセンス試験や全国書写書道大会の出品作品などが加わって、段ボール箱の山になってしまうのです。

事務所はそれでも仕方がないとして、生徒が通ってくる教室は、できるだけきれいにしておきたいと思います。日頃「まず片付けなさい」と言っているのに、子供たちから、先生はウソばっかり、と思われそうです。およそ三日かけて、スタッフ総出で大掃除に励みました。コンクールシーズンを控えてやることは山ほどあるのですが「まず片付けだ」を合言葉に皆が励みました。有料の資源ごみ、普段使っている資材会社の裁断マシーンに運んだ分も含めて、運び出した45リットルごみ袋に換算すると、ざっと70袋ほどはあったでしょうか。渡邉事務局長が真夜中、ごみ袋が足りないのに気付いて飛び起き、事務用品通販会社に購入メールを送るというドタバタでした。

すっかり片付いた室内を見て「ああ、これでまた書文協が生まれ変わるなあ」と感じました。「よし、いくぞ」という透明な決意が清楚な室内に満ちる感じです。書文協の作業時間の配分について、片づけに集中することには「もうちょっと後で」など、異論もありました。しかし「まず片付け」の持つ意味を書文協として体得した気分です。

本部教室の出入り口の所に、水洗台があります。顔まで墨を被った幼児などは顔を洗っています。そこも今度の大掃除でずいぶん使いやすくなりました。顔や手を汚した子はきれいに洗って帰るのが、次の行動に備える大事な準備です。「片付けは次の準備だよ」ということをしっかり教え込んでいきたいとと思うと同時に、私も顔を洗って出直したいと思います。



2017・7一般社団法人日本書字文化協会


毛筆正課授業プロジェクト中間総括


園児の一斉講座成立!



府中市・北山幼稚園 8/24−26展示会


書文協は平成27年度から「就学前幼児の毛筆授業についての社会貢献事業」を学校法人山縣学園・北山幼稚園(山縣迪子園長、東京都府中市西原町3)と提携して進めています。池田圭子・書文協教学参与を月2回の毛筆正課授業に派遣しているもので、このほど3期目の園児たちの作品が仕上がりました。
8月24日から26日まで、同園で開かれる展示会に、3期生約105人の作品が展示されます。
このプロジェクトを通して、書文協は「園児でも伝統文化の中核・毛筆による文字書きの一斉授業は成立し、かつ文字・言葉への関心が高まる」ことを確認しました。この結果、来期も継続することで山懸園長と合意しました。
大平恵理・書文協代表理事会長は「今後も北山幼稚園さんと協議しながら、園児の伝統文化や文字・言葉への興味・関心の高め方についてさらに研究を進めたい」と話しています。



伝統文化に触れる目的でスタート


このプロジェクトは「園児たちにも日本の伝統文化に触れさせたい」という山縣園長の申し入れにより始まりました。一方、書写書道教育界では毛筆は硬筆学習の基礎とのセオリーから、小学校低学年での軟筆使用の解禁と硬筆への好影響の検証を求める声が高まっています。こうした状況下で、書文協では書文協審査委員、全国書写書道教育研究会(全書研)理事長、長野竹軒(秀章)・東京学芸大学名誉教授の指導を受けながらプロジェクトをスタートさせました。
同園は、イタリアの自由・自主の教育哲学「モンテッソーリ」教育を掲げ、壁なし空間の中で、クラス構成を自由に組み立てています。その環境で年長園児(約105人)を平均18人の6グループに分け、約20分、順次子供たちが授業を受ける形で進めました。
毛筆正課授業は月2コマ(1コマ60分) 開かれます。道具はすべて準備しておきますが、他の教員の協力が不可欠であり、同園教員集団に助けられました。


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毛筆正課授業プロジェクト中間総括



まず水書で毛筆に慣れてから墨書


3期にわたる授業は、いずれも展示会の年に年長児である園児たちを対象に行いました。3期目では年中児だった平成28年9月から年長児になってからの29年7月までの授業を行いました。(写真は池田圭子・書文協教学参与)
授業の流れとしては、初期は、正しい姿勢、筆の持ち方、中期は、文字の「とめ」、「はね」、「はらい」、後期は、字形に注意することを目標に指導してきました。幼稚園の机では、まず、筆に水をつけて水書用ボードの上に書く水書きでスタートします。



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水書きでは書く水書セット前にお手本のコピーを手でなぞってから書きました。水書きで、水の付け方、取り方をしっかり覚えることで、墨で書く時に戸惑わずに書くことが出来ました。また、墨をこぼしたりることもなく、スムーズに授業が運びました。筆は最初の数回は関西の業者が開発した鉛筆と同じ太さの筆を使い、ほぼ3回目ごろから書文協ブランドである中筆(恵風3号)を用いて水書きが指導され、そのまま墨書に移りました。


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えんぴつと同じ太さの筆は、毛筆から硬筆へのスムーズな移行を目的としています。しかし今回のプロジェクトでは、毛筆から硬筆への移行については実験データを集める体制にありません。この移行については全書研関係の先生方から「有効性があった」とエビデンス(証拠)を証明する立派な研究結果がいくつも発表されています。この結果、現行学習指導要領では毛筆は小学3年生からとなっていますが、低学年でも軟筆(毛筆)による水書きができるように、今回の指導要領改訂で実現する方向となっています。(これらの教具については、提携先の吉見出版株式会社から配送いたします。会員割引きなどの制度がありますので書文協本部にお問い合わせください)



園児の高い文字への興味・関心


新しい文字をやる時は、必ずその文字のついている言葉を皆で出し合ってからやってきました。
「しのつく言葉には、何があるかなー?」
「しか!」
「いし!」
「しんかんせん!」
「しんぶん!」
「しんぶんしもあるよ」
「すごい!前も後ろも(し)だね。じゃ、どうやって(し)は書くのかな」
水書きでは書く前にお手本のコピーを手でなぞり、墨書きでは袋字を墨でなぞるようにしました。一回に課題を書く枚数は2〜3枚ですが、このやり方で上達がみられたようです。
20分の授業はあっという間で、園児たちは目を輝かせて文字に取り組みました。専門家の先生方を招いての研究授業では、園児たちは50分近い授業で集中力を切らすことなく毛筆書きに取り組みました。教員養成専門のある准教授は「驚きました。園児の集中力は15分までと思っていたのですが」と毛筆が発する吸引力に舌を巻いていました。
書文協では、園児は体験(遊び)しながら学習していく、という幼稚園教育要領の精神を遵守し、楽しく意義のある授業にしていきたいと思います。



山懸廸子・北山幼稚園長の話
〜園児らは偏見なく受け入れた〜
幼児でも伝統文化に触れさせたい、との思いから始めましたが、子供たちは身の回りにあるものは偏見なく、すっと取り入れるのですね。書道でも英語でも。ワクワクしながらやっています。特に池田先生の場合は、それが授業として成り立っていますのですごいことだと思います。子供たちは年々変わります。来期も続けたいと思います。



池田圭子・書文協教学参与の話
〜就学後に、ふと思い出してくれれば〜
筆の持ち方や、姿勢など、どうしても授業だけやっても身に付かないことがあります。日常的に常に気を付けてほしいことです。 ただ、園児らは授業に集中してくれました。園長先生が授業をみて「いつもと違って園児達が集中している」とおっしゃってくださいます。授業の時だけ学んだ文字について、これから小学校進学後、ふとしたことから思い出して、役立ててくれれば幸いです。



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会員総会、中央審査会


9/23中野で開催


9月23日スケジュール


会員総会:11:00―12:30 中野ゼロホール


中央審査会:14:00―16:30 中野ゼロホール


懇親会:17:00−18:30 ゼロホールor本部近隣


席書実行委員を審査専門委員として招聘


9月23日(土)の審査会は「全国学生書写書道展」「全国硬筆コンクール」と総合賞を審査するもので、中央審査委員会委員の先生方、書文協の会長、副会長、教学参与が委員として加わります。
また、学生展席書の部で各地区大会の責任者を務めた先生方を専門委員として招聘します。ご意見を自由に述べていただき参考とします。公平性確保の観点から審査結果の議決権は持ちません。



中央審査会を会員に公開


会員で中央審査会の傍聴を希望される方は、書文協教学委員会の議を経て中央審査委員会の許可を得れば傍聴できます。審査の透明性確保と、教場指導者の審査能力を高めるためです。書文協では、コンクール出品時の団体審査(一次審査)尊重を基本としており、各団体の審査能力向上を期待しています。ぜひお申込みください。
ただし、審査委員、専門委員、傍聴者は審査会の情報は外部に漏らさないことが求められます。



懇親会で各地、審査委員と交流


列島各地の教場指導者、書写書道教育の権威者がそろう中央審査委員の先生方の交流の場として懇親会を開きます(専門委員、会員は会費2,000円)。
飛行機の時間などで18:30に中締めを予定しています。



第6回総合大会の優秀作品展示・交流会


11/5(日)浅草公会堂で開催


第6回全国書写書道総合大会の特別賞受賞作品展示・交流会を今年も台東区浅草の区立浅草公会堂展示ホールで開催いたします。秋の一日、東京を代表する下町を散策しながら展示・交流会にお立ち寄りください。


開場 10:00
交流座談会  13:00~
記念集団写真撮影 14:30
終了       17:00


展示会、写真撮影は1階展示ホール、交流・座談会は3階集会室で行ないます。
第2展示場では秀雪教室(桑島智子主宰)の作品展示会を併設します。
同総合大会は書文協、文字・活字文化推進機構共催、文部科学省、全国連合小学校校長会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全日本書写書道教育研究会の後援で開かれます。同大会には、ひらがな・かきかたコンクール(7/28締め切り)、全国硬筆コンクール(9/18締め切り)、全国学生書写書道展(席書9/3終了、公募9/18締め切り)の3つのコンクールが含まれます。



月刊書字文化


幼児からシニアまで、大平恵理の手書き文字で


硬筆練習帳市販3部作そろう


<はじめてのえんぴつれんしゅうちょう>


角川出版が平成28年2月、刊行、127ページ、本体950+消費税。
まず正しい鉛筆の持ち方、姿勢を徹底的に練習。縦線、横線、グルグル巻きの練習から文字に入ります。楽しいイラストも満載。


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<ドラえもんの国語おもしろ攻略「きれいな字が書ける」>


小学館が平成27年10月、刊行、191ページ、本体850円+消費税。人気のドラえもんが書写書道教室の先生とスネ夫やジャイアンらに手書きを教えます。


月刊書字文化


<脳活ペン字練習帳姉妹編>


朝日新聞出版社は4月20日「脳活ペン字実用練習帳」を全国の書店で発売。「脳活ペン字練習帳」(1月20日発売)の続編で、ともにAB版、104ページ、本体740円+消費税。手書き文字が脳の活性化に役立ち、知的好奇心を刺激する巧緻(こうち)な手書きが若さを保ち、幸せな生活を招く脳活ペン字。東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授と大平恵理・書文協会長の対談も掲載されている異色の本です。


月刊書字文化


月刊書字文化


第6回書写書道総合大会 ひらがな・かきかたコンクールの〆切が迫り、学生展の各地区席書が始まりました。
私も小学一年から高校生(現在は大学生まで対象)まで参 加者でした。
毎日朝から夜まで自分の練習と教える勉強の繰返し。今までどんな時も全力で取り組んできました。なのでうまくいかなかった時も、こうすればよかった。ああすればよかった、、、等と思い返すもの、後悔するものはありません。
学生展の席書は夏ならではのハプニングもあります。中学一年生の時、半ズボンで書いていたため、膝の裏から汗が紙に落ちてしまいました。落ちた位置は「科学の究明」の「明」にあたる真ん中。ご存じの通り墨は濡れているところに書けば滲みます。どう書こうか考えた末、「日」と「月」を離して書くことしか選べませんでした。
終わって作品を見た人からほぼ全員「何で日と月の間あけたの?」と言われました。
「はっ! そうか、乾けば消えちゃうんだ!」書くのに必死でその後どうなるかまで考えは及んでいませんでした。その時、その先にどんなことがあるのか、どんなことになるのか考えなければいけないという事を学びました。
1枚選ぶ時も良い方を持って帰ってくることは多々あり、それもまわりからよく言われたものですが、母は「家は家」と常に話し、考えや取り組みを尊重し、どんな小さな事でも頑張った記録。」と成績含め大切にしてくれました。母のものさしでは、成績が振るわなかったり、上手くできない時こそ独自のご褒美カードが登場するのでした。
各地で練習の様子が聞こえてきます。大きく成長する時期です。この夏も思いっきりチャレンジしてしてほしいと思います。



月刊書字文化


長い記者生活で、村から国会までを担当しました。村は東京都の西端、桧原村。初対面の村長さんからもらった特ダネは「来年度予算で桧原村から無電灯の集落がなくなる」というものでした。出稿したのですがボツでした。

その後、町、市、区、警視庁担当などの後、東京都政担当になったとき村長さんを訪ねました。「あのね、君は都庁から区市町村を見たらだめだよ。いつも桧原から都心を見るつもりでね」と村長さんは花向けの言葉をくれました。「無電灯集落なくなる」は大事な地域ニュースという感覚を持て、という事ですね。
後年、社会部の国会担当になりました。永田町は少し高台だからでしょうか、夕方、西に燃えるような茜空がよく見えます。「あの下が桧原村だな」と村長さんのいましめの言葉をいつも思い出しました。

社会部国会記者の役割は、政治の悪を撃つ、です。今、加計学園問題がクローズアップされていますが、この問題で気になるのは。政治のプロセスが適切だったかどうかだけでなく、獣医学部の新設を半世紀以上も認めてこなかった政治行政の論理が正しかったか、という問題です。

学校教育でいうと、書写書道の軽視は、迷走した戦後教育の負の遺産であり、文教政策の間違いだと確信しています。昨年の全日本書写書道教育研究会の埼玉大会で、全書研の調査結果が発表され、会場はどよめきました。小学校教員免許を取れる77大学の19%で書写を1時間も教えてないことが分かったのです。なのに小学校の先生になり、国語科書写も教えるのです。来賓の文部科学省教科調査官は「教員免許法のこともありますし」と、はぎれの悪い答弁でした。日本語軽視は、教員養成制度を含めた根の深い問題なのです。
日本語の発展・継承という筋が一本、文教政策に通らないでしょうか。利益誘導を伴わないテーマは政治マターになりにくい、というのでは困ります。嬉しいのは、書写書道を学ぼうという機運が列島に満ちて来ているのを感じることです。地方の力を結集して日本のトレンドを変えたい、と願っています。