第1回全国書写書道総合大会審査講評
中央審査委員長 小森 茂審査委員長
第1回全国書写書道総合大会(主催 一般社団法人日本書字文化協会、公益財団
法人文字・活字文化推進機構)の中央審査会が平成24年9月16日、東京・大手町の
逓信総合博物館で開催された。総合大会の趣旨は、我が国の書字文化の一層の
発展を願い、硬筆・毛筆両部門のコンクールを総合して新規に実施したものである。
応募総数は14、946点で、その内訳は、ひらがな・かきかたコンクールが8,994点、全国硬筆コンクールが4,465点、全国学生書写書道展の席書が518点、公募が
969点であった。
この総合大会の審査は、顧問の井上輝夫先生、大平恵理書文協会長を先頭に、
中央審査委員11人、席書大会運営委員長による特別委員6人、書文協本部専門
委員4人の計21名の大審査団によって、毛筆、硬筆の両部門を厳正且つ公平に
審査を進め、5つの文部科学大臣賞を決定した。 また、総合賞(グランプリは文部科学大臣賞)の選考は、全国硬筆コンクール、
全国学生書写書道展席書、同公募の3分野について1位は10点、2位は9点、
3位は8点として数値化した。さらに席書・公募のどちらか数値の高いほうを
選んで毛筆・硬筆が1対1になるようにして総合点を出して評価した。
この結果、徳森美咲さん(栃木県、高1)が文部科学大臣賞、植田淳平君
(大阪府、小4)が文字文化大賞に選ばれた。両者とも日々の熱心で継続的な
取り組みは、学校や書文協の指導、保護者を含む家庭の支援をしっかり受け
止めて実現されたものである。
今後とも我が国の書字文化のさらなる発展のために7、この総合大会の益々の
発展を祈念したい。
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